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コーチングコラム

インタビュー技術を学ぼう (4)

情報のフタを開ける、リスニングのスキル

顧客に対するインタビューは、「質問」と「リスニング」、それと「提案」によって成り立っています。
質問のスキルは、基本的には5W1Hと言われる疑問詞をどれだけ使えるかということです。
疑問詞を使うと「オープンクエスチョン」といって、相手が「はい/いいえ」だけでは答えられない、考えないと答えられない質問になります。
そうすると相手は、より多くを語り、質問者も多くの情報を得ることができる。質問は、ビジネスにおいて大切なものです。
人間は曖昧な言葉を使いがちなのです。この曖昧な言葉が本当は何をさしているのか、それを具体的な情報として共有していくことがビジネスにおいてとても重要です。この確認を怠ると大きなミスにつながっていきますから。

この情報の共有に必要なのがリスニングのスキルです。リスニングスキル(傾聴行為)を誤解している人がいます。「人の話は黙って聞くものだ」というのとは違うのです。
私は、講演や研修を行うのですが、話を聴いている人とそうでない人は一目瞭然。
反応が違うのです。
誰かがメモをとったとします。「ここはメモを取るタイミングではないのに変だな」と感じる時もある。 「笑う」とか「うなづく」という行為も同じ。ずっと一本調子でうなづいている人は本当には聴いていないと分かる。

つまりリスニングスキルとは、適切なタイミングで適切な反応を示すことです。それによって話している相手が「私の話に興味があるのかな」「この人、本当に興味持っていてくれるな。きっと援助してくれるだろうな」と感じるのです。
すると「この程度の話で抑えておこう」と身構えていたのが、「情報のフタ」が開き、「興味を持ってくれたならいくらでも話せる」状態になります。
尋問みたいに、質問だけをしても相手は警戒してしまいます。リスニングスキルによって、相手が予定していたよりもたくさんの情報を、自発的に話せるような安全な環境を作ることができるのです。

次ページ: 顧客の主体性を確立させ、提案への「聴く耳」を持たせる

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